今現在、都内で某ファッションブランドに勤務してるわけだが、そもそも何事に対してもあまり深く知識を追求するタイプではなかった。
というのも今の若者の特徴として、広く浅く知識を得ようとする傾向にあるらしい。(例外もいるだろうが)
つまり、その一般的な若者の1人であったが為という理由にしておこう。
仕事柄ファッション業界で例えるなら、
ブランドの歴史然り、デザイナーの名前なんて
ブランド名で知るところが全てでそれ以降にまったく興味がなかった。
しかしながら、ファッション業界に足を踏み入れた以上、以前の様にはいかない。
ブランドというものがどこの国から如何様に派生し、どのような経歴を辿って現在に至るのか、それを知る必要があったのだ。
そこで初めて、服というものの本質に触れることができた。
表面しか見てこなかった人生が故に、
かなり興味深い内容であった。
1番興味深かったのは、世の中に数多存在するブランドというのは歴史的な影響を受けているケースが多いという事だ。
グッチは戦前のイギリス貴族の影響を受け、
リーバイスはゴールドラッシュ時代に
金鉱で働く人達の要望を元に生まれ、
のようにである。
何気なく着ている服に装備されている1つ1つのディテールにそれぞれきちんと意味がもたらされてることも初めて知り、深く感銘のようなものを受けた。
人工知能の発達でますます便利になっていく世の中で、冒頭で述べたような傾向にこれからも若者の思考は偏りを増すのかもしれないが、
逆考えれば今までなら足を運んで先人から教えをこわないと得る事ができなかった知識を手軽に調べれる時代になったとも言えるだろう。
狭く深く、それでもいい、
何か自分が良いと思った世界を
掘り下げてみれば、見え方はかなり変わると
自信を持って言える。
コレが好きと公言するのはまずそこを知ってからが順序というものではないだろうか。
なんて捻くれた性格になるのも
職業柄なんだろうな。
最低限服を売る仕事をする人は
そうであってほしいと思いながら。
ブランド着てるやつ もう Good night
Mで待ってるやつ もう Good night
頭だけ良いやつ もう Good night
広くて浅いやつ もう Good night
STAY TUNE / Suchmos